神戸ニュータウンの歴史文化資源の再発見と地域価値の共有・発信-2026

市民とともに進める北区・西区の歴史発掘と地域活性化

所属:神戸大学
研究科:地域連携推進本部
研究者名:松下 正和

どういった研究を?

私は兵庫県の地域史や災害史を専門とし、地域社会に残された歴史資料を活用した「地域の記憶と記録」の保存・継承・活用を通じて、地域活性化に取り組んでいます。とくに神戸市北区・西区のニュータウン地域を対象に、自治会文書、古文書、写真、映像資料などを、地域住民の方々とともに調査しています。

ご支援は、地域資料の調査・デジタル化、展示・冊子・ウェブ発信などの成果共有に活用します。

今、取り組まなければ失われる「ニュータウンの歴史」

開発から半世紀近くが経過した北区・西区のニュータウンでは、高齢化や空き家の増加、地域コミュニティの弱体化が進み、「オールドタウン化」が課題となっています。こうした地域では「このまちには歴史がない」と語られがちですが、開発以前から続く土地の歴史も、入居後に住民が築いてきた自治会活動や地域づくりの歩みも、神戸の大切な歴史文化資源です。

一方で、開発当初を知る世代の高齢化が進み、自治会資料や写真、地域行事の記録、土地の記憶は、今まさに失われる危険にさらされています。今、記録しなければ、まちの歩みそのものが消えてしまいかねません。

市民とともに進める「地域の記憶と記録」調査

本研究では、地域住民や自治会の方々と協働しながら調査を進めます。これまでにも神戸市北区のある地区で自治会資料の調査を実施し、お祭りや運動会、防犯・防災の取り組みなど、地域コミュニティの歩みを掘り起こしてきました。

あわせて、各家庭に眠る家族写真や、8ミリフィルム・VHSなどの映像、カセットテープなどの音声資料にも注目します。こうした家庭資料について情報を寄せていただき、必要に応じてデジタル化を進めることで、公式記録には残らない暮らしの記憶を次世代へ伝える基盤を整えます。調査成果は、地域展示会、講演会、冊子、ウェブ発信などを通じて市民に広く還元します。

ご支援により実現したいこと

地域の歴史を知ることは、単なる過去の調査ではありません。地域への愛着や誇り(シビックプライド)を育み、次世代へ地域を引き継ぐ力につながります。企業の皆さまからのご支援により、資料の調査・整理、写真・音声・映像のデジタル化、聞き取り調査、展示会・講演会の開催、冊子・ウェブによる発信を、より充実させ、地域の歴史文化資源を守り、地域の記憶を未来へつなぐ基盤を築くことができます。

なお、展示会や冊子、ウェブ発信等においては、可能な範囲でご支援企業名を記載し、地域との協働を可視化します。地域住民とともに進める歴史・文化の継承事業である本プロジェクトへのご参画は、神戸市の地域課題解決に寄与する社会貢献活動であり、CSR・ESGの観点からも意義ある取り組みとして発信していただけます。

将来的には、かつてこのまちで育ち、今は地域を離れて暮らす人々にも、ふるさと神戸への関心を呼び起こし、若い世代のUJIターン促進にもつなげながら、企業の皆さまからのご支援を受けて、神戸のニュータウンを「住み続けたいまち」「帰ってきたいまち」として次世代へ引き継いでいきたいと考えています。

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