2025年9月26日
イベントレポート更新
第7回 KOBE アカデミックトーク
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日時 | 2025年3月27日(木) 18:30~20:00 |
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神戸大学大学院 海事科学研究科
助教 前川 一真 さん Kazuma Maekawa
2015年3月神戸大学にて博士(工学)を取得後、同年4月より日本原子力研究開発機構J-PARCセンター博士研究員。2016年3月より神戸大学大学院海事科学研究科特命助教を経て、2018年10月より現職。現在、液体水素の貯蔵・輸送に関する研究に従事。2017年2月には、「練習船深江丸」による世界初となる液体水素の海上輸送実験に成功。専門分野は低温工学、超伝導工学。
神戸大学大学院 海事科学研究科
准教授 平田 燕奈 さん Enna Hirata
2016年神戸大学経営学研究科博士後期課程修了。経営学博士。
丸紅、A. P. Moller‐Maersk Groupを経て、19年 神戸大学数理・データサイエンスセンター入職。22年4月より神戸大学大学院海事科学研究科准教授(現職)。データサイエンス人材の育成に従事しながら、交通分野での経済・経営理論とデータサイエンス手法を融合した研究を行っている。著書としては、『e‐Shipping―外航海運業務の電子化』、『データサイエンス基礎』(共著)、『新国際物流論―基礎からDXまで』(共著)、近年の論文としては、「サプライチェーンマネジメントにおけるブロックチェーン技術の応用:機械学習アルゴリズムを用いる解析」 (2022年Emerald Literati Awards受賞) 、「COVID-19が海運と物流に与える影響の解明」 (2023年Emerald Literati Awards受賞) などがある。
宮川 潤 さん Jun Miyagawa
大学卒業後、IT・事業会社にて基幹システムの導入・開発に従事。その後、地域情報サイト「神戸ジャーナル」を立ち上げ、現在編集長を務める。株式会社ジャーニージーン代表取締役。
2025年3月27日に開催された第7回KOBEアカデミックトークでは、「脱炭素に向けた水素エネルギー社会の実現と次世代物流ネットワークの構築」をテーマに、神戸大学大学院海事科学研究科 の前川 一真 さんと神戸大学大学院海事科学研究科 の平田 燕奈さんが登壇しました。
● 水素エネルギー社会実現に向けた研究開発の最前線
前川さんは、「水素エネルギー社会実現に向けた研究開発の最前線」というテーマで、脱炭素の切り札とも言われる水素エネルギーによる未来社会実現に向けた取り組みについて、プレゼンテーションを行いました。水素の安全性や危険性、様々な貯蔵方法や輸送方法について、分かりやすく解説。また、兵庫県での水素社会実現に向けた取り組みや、神戸大学における液体水素を中心とした研究開発の最前線についても紹介しました。
● 次世代物流ネットワークが導く物流革命ーフィジカルインターネット
平田さんは、物流業界が日々進化している一方で、依然として従来の手法が多く用いられている現状について説明しました。積載率の低さや人手不足といった課題が依然として存在していることを指摘し、これらの課題に対する解決策として注目されている次世代物流ネットワーク「フィジカルインターネット(PI)」について具体的な研究事例を交えて紹介。PIが物流業界にどのような変革をもたらし、私たちの生活をより便利にする可能性について詳しくプレゼンテーションを行いました。
2024年度最終回となるこのKOBEアカデミックトークの参加者からは、「市民として考えるべき題材について話を伺えて良き学びになった」、「大学の研究の重要性を再認識した」、「より深い知識が得られた」などとコメントが寄せられました。また、登壇者を囲みながらグループに分かれて行う意見交換の場が充実していたとの声も多くありました。
みなさまからの声を活かしながら、2025年度もより深い学びとつながりの場としてKOBEアカデミックトークを運営してまいります。
パネルディスカッション終了後の直接の意見交換が非常 に有意義でした
液体水素を安全に輸送するための研究に理解が深まりました。
世の中で将来必要となる事象を日々研究されていることに改めて、大学研究の重要性を理解しました。
普段あまり研究発表などを聞く機会がないのですが、これから市民一人一人として考えていかなければならない題材についてお話をお伺いすることができ、非常に勉強 になりました。
まったく知識のない分野だった為、大変勉強になりました。