2025年9月26日
イベントレポート更新
第8回 KOBE アカデミックトーク
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日時 | 2025年6月24日(火) 18:30~20:00 |
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甲南大学 知能情報学部
教授 神原 誠之 さん Masayuki Kanbara
博士(工学)。2002年、奈良先端科学技術大学院大学博士後期課程を修了。同年、同大学情報科学研究科助教に着任。2010年より准教授を経て、2024年より甲南大学教授。複合/拡張現実感、環境知能、ヒューマンロボットインタラクションの研究に従事。特に近年は、ロボット化・知能化技術開発が急速に進む社会において、高度な知能を持つロボットと人間との調和的共生を目的とした研究を推進している。
神戸大学大学院 工学研究科
助教 大西 鮎美 さん Ayumi Ohnishi
2019年、神戸大学大学院工学研究科電気電子工学専攻博士課程修了、博士(工学)。神戸大学特命助教を経て、2020年より同大学助教。ウェアラブルコンピューティング技術に関する研究に取り組む。MITテクノロジーレビュー「Innovators Under 35 Japan」選出、特別賞受賞など、若手研究者として注目を集めている。
安部 孝太郎 さん Kotaro Abe
2000年早稲田大学大学院理工学研究科経営システム工学修了。ドコモの法人部門、コンサル会社出向、R&D部門での新規事業開発経験を経て、2024年より現職。
経営企画部兼務の傍ら、神戸市を中心として、各地方自治体の社会課題に適応した先進技術を実装する取り組みを推進中。
2025年6月24日(火)、第8回「KOBEアカデミックトーク」が開催され、今回は「人とテクノロジーが共に生きる未来へ〜ロボットとウェアラブルが変える私たちの暮らし〜」をテーマに、2名の研究者によるプレゼンテーション×ディスカッション×交流行われました。
● 人に寄り添うロボティクス
神原さんは、「社会で共生する知能ロボットの実現にむけて」をテーマに人とロボットが信頼関係を築きながら共に生きる未来像を提示。ロボットが人の感情や行動に応じて「声かけ」や提案を行うことで、行動変容や健康支援が可能になると指摘しました。さらに、人間の感覚や感情に共感できるインタフェース設計の重要性、VR・移動空間における応用例など、最前線の実例を交えて紹介しました。
● ウェアラブルが拓く、やさしいテクノロジー
大西さんは、「ウェアラブルコンピューティング技術による新たな健康・スポーツ支援」をテーマに、疲労・集中力・むくみ・視覚変化といった身体の状態をセンシングし、日常生活にフィードバックを与えるウェアラブル技術を紹介。膝角度から疲労を推定するシューズ、液体レンズによる視力補正眼鏡、リアルタイム授業中の覚醒度向上システムなど、医療・教育・スポーツへの応用可能性を示しました。
人とテクノロジーがどのように共生し、私たちの暮らしを豊かにするのか─参加者との活発な対話の中で、その可能性が鮮やかに浮かび上がるひとときとなりました。今後も本シリーズでは、大学の研究と社会との接点を創出する対話の場を展開してまいります。
身近な話題が多く、非常に参考になりました。貴重な学びの機会に感謝しています。
自社の方向性にヒントを得ることができ、製品価値の向上にもつながる可能性を感じました。
ご講演に加えてディスカッションの時間もあり、短時間でも充実した対話ができました。
『ロボット=メディアになる』という発想に驚きました。
グループワークも大変有意義でした。
ロボティクスやセンシングといった先端研究に触れ、刺激を受けました。