2025年10月2日
イベント報告
2025年6月25日(土)、六甲山の源流を歩きながら植物の現状と里山の課題について学ぶフィールドリサーチを開催しました。六甲山クリエイティブラボ代表の野口僚氏が講師となり、神戸芸術工科大学の学生8名が参加しました。
六甲山の歴史と木の特性、里山整備の状況について説明を受けながら、約2時間のリサーチを行いました。「日本の里山に多く自生しているコナラは、炭焼き材となる樹種であったが生活の変化により伐採数が減少している」、「アカマツは明治期に植栽された樹種の1つで、1980年頃までは六甲山の主要な林相の半数を占めていた」など、実際に現地を歩き、木を確かめながら話を聞くことで、五感を通して情報を得ることができました。樹勢の強いリョウブやアセビは観賞用樹木として価値が高い一方で、葉が多く茂る特性から木々周辺への太陽光が不足し、結果的に植生の多様性が失われることになり、里山では伐採すべき樹種の1つであることも確認できました。倒木のおそれがある状態の木々も非常に多く、切った後の搬出が課題となっていることも学びました。
午後からは、六甲山の木の特性と里山についてスライドを使った説明を受け、神戸市の森林整備の実態や県民緑税を活用した災害に強い森づくりについて学習したのち、ラボで製材の様子を見学しました。