所属:神戸市外国語大学
研究科:外国語学研究科
研究者名:Rajeev Kumar Singh (シン・ラジブ・クマル) と ゼミ生
本研究では、神戸市須磨区白川地域における放置竹林等の循環利用を通じた地域連携型ゼロカーボン活動を実践し、その環境的・社会的効果を検討することを目的としています。
近年、高齢化や人口減少の進行により農林業の担い手が不足し、日本各地で放置竹林や未利用地域資源の増加が課題となっています。特に白川地域では、適切に管理されていない竹林の増加が、生態系へ悪影響を与えるほか、景観悪化、災害リスクの増加などの環境問題につながる恐れが指摘されています。一方で、竹は成長速度が速いため、再生可能な資源として知られており、適切に活用することで脱炭素社会や地域循環型社会の形成に貢献できる可能性を有しています。

環境教育および地域交流の一環として、白川地域の住民および神戸市外国語大学の大学生、大学院生が協働し、白川地域で伐採した竹を用いた竹細工・竹炭(バイオ炭)づくり、コンポストづくり、原木しいたけ栽培などの体験型ワークショップを実施しています。
ワークショップの実施後は、参加者アンケートや活動記録を通じて、環境教育活動が参加者の環境意識や行動変容に与える影響を分析しています。また、地域住民と学生の交流が地域コミュニティ形成や地域課題への関心にどのような効果をもたらすかについても検討しています。

神戸市外国語大学の食堂から排出される有機廃棄物をコンポストで堆肥にし、その堆肥を活用して白川地域で有機農業を実践しています。これにより、本学での食品廃棄物削減と神戸市内の地域循環型農業の両立を図っています。
また、白川地域で伐採された木材を活用した、原木しいたけの栽培にも取り組んでいます。伐採木材を廃棄するのではなく、食料の生産資源として再利用することで、地域内の資源循環および低炭素型農業モデルの実現可否を分析、模索しています。

本研究を通じて、放置竹林や未利用資源を活用した地域連携型ゼロカーボン活動の実践可能性とその課題を明らかにすることを目指しています。特に、竹細工・竹炭(バイオ炭)づくり、コンポストづくり、有機農業、きのこ栽培など複数の活動を組み合わせる中で資源を地域内で循環させることができれば、地域の活性化と脱炭素化を両立させる新たな地域資源循環モデルの提案につながると考えています。また、本研究の成果は神戸市のみならず、同様の課題を抱える他地域においても応用可能な地域連携型ゼロカーボン活動の事例として、社会で広く活用されることが期待されます。
本研究の趣旨にご賛同いただき、是非多くのご支援をいただけますと幸いです。

