人生100年時代の学びプログラム

複数のコースから興味に応じた1つを選び、甲南大学の専任教員や名誉教授による授業で学びを深めるプログラム。

変化する時代の中で充実した豊かな人生を送るためには、常に新しい知識を学び続けることが大切です。「人生100年時代の学びプログラム」は、人文科学系、多文化・国際系、心理学系など複数のコースから興味に応じた1つを選び、甲南大学の専任教員や名誉教授による授業で学びを深めるプログラム。共通科目では 大学生と一緒に授業を受け、リカレント教育科目では、プログラムの受講生同士が気軽に話すところから、多世代が交流して相互に刺激しあえるところまでを、自然に共有体験できる点が特徴です。コースの一つである「大人の自己探究」のワークショップでは、OD（OrganizationDevelopment：組織開発）の研究に取り組んできた講師のもと、 さまざまなテーマについて、それぞれの受講生の人生体験に基づく、多様な考えを表明・共有する対話を通じて、より深い自己理解と、眠る可能性を引き出して、新たなアイデンティティーを確立してゆきます。受講期間は、図書館やサイバーライブラリ、フィットネスルームなど学内施設の利用も自由。仕事をリタイアしセカンドライフを考えたい方、子育てにひと段落し新たな学びを得たい方など、学びの意欲にあふれるさまざまな方の受講をお待ちしています。

この場が、新しい人生への予行演習になると感じました。

これからの仕事や人生を考える上で、新しい環境に飛び込んで学生とともに、そして先輩方の中で自分自身を見つめ直したいと思い、参加しました。受講した感想は「面白い」の一言です。共通科目のマネジメントの授業では、書籍だけでは味わえないような学びを得られ、学生時代には真面目に勉強しなかった自分が今や教室の最前列に座って西川教授の講義に真剣に学びを深めています。ワークショップでは、受講生のみなさんが「正解がなくていい」という安心感の中で自らの考えを自由に発言されていることが非常に印象的でしたね。対話を通してこれからの人生を一緒に考え、次の行動を起こすためのマップを描いていく。この場が、新しい人生への予行演習になると感じました。人生の先輩方と一緒に時間を過ごしたことで、今後の人生の幅も広がると思います。何より、自分自身も成長し続ける人間でありたいと感じられた講座でした。来年も受講したいと思っているので、皆さんもともに一緒に新しい環境に身を置きませんか？

妻と一緒にゴルフを楽しみ「エイジシュート」を達成すること。

70歳を機に地域活動をやめ、これからの人生を考え始めた時にこのプログラムを知って、「私のためのプログラムだ！」と感じました。今年は2年目の参加です。1年目には「大人の自己探究」を受講しました。ワークショップでは、一つのテーマについて受講生の方々と禅問答のように話し合うのですが、そのプロセスが示唆に富んでいて、掘り下げていくと自分自身の本質が見えてくるのです。また、共通科目でさまざまな学問を学ぶ中で、次に進む道が明確になりました。 今後の目標は、妻と一緒にゴルフを楽しみ「エイジシュート」を達成すること。そのためには健康と資金が必要です。資産形成や贈与・相続について学ぶために、2年目は「ネクストキャリアをどう生きるか」を選択しました。いずれのコースも多岐にわたり感動があって、楽しいですね。次は新たな挑戦に向けて行動を起こす年。エイジシュートなんて夢みたいな話ですが、今は「夢を夢で終わらせたくない」と前向きな気持ちです。

社会に対して意欲を持って貢献し、人生をより豊かなものにしたいと考える方はたくさんいます。

所属 : 全学共通教育センター
教授 : 西川耕平さん

個人レベルですが、「大人の自己探究」は、リタイア後を見据えて、人生のミッション・ビジョンを組み立て直し、より豊かな人生を再設計するため体験学習を通じた学びを提供しています。アダルトラーニングを基礎とした座学では、より良く変わることに関する多彩な思想と実践技法に触れながら、自らの体験を振り返ると同時に、その振り返りを実践行動に結びつける、OD（組織開発）を基礎にした、対話を通じた個人の成長・発達の実践に取り組みます。最終的には、受講生同士の対話から、未だに眠る自分自身の信念や、新たな社会的役割を見出していきます。心理的な安心度を低く感じる最初は、ためらいながら話される方も、慣れてくるにしたがって、安心して本音に近い自由な発言をすると同時に、人生の当事者意識を取り戻されて、講座の前後で、日常行動までもが大きく変化する方もいらっしゃいますね。年を重ねている方の中にも、それまでの仕事や家庭などの社会的実績の「棚卸」をした後で、新しい知識・技能・運用能力を積み増して、さらに社会に対して意欲を持って貢献し、人生をより豊かなものにしたいと考える方はたくさんいます。若い方のエネルギーに負けない、社会の「チェンジ・メーカー」になる出発点としてこの講座を利用していただけたらと思っています。