2026年7月3日

イベントレポート更新

第19回 KOBE アカデミックトーク

テーマ: 人が動き続けるためのデザインースポーツ医学と呼吸リハビリテーションが支える未来ー

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開催概要

主催 一般社団法人 大学都市神戸産官学プラットフォーム
日時 2026年7月23日(木曜)18時30分~20時00分
スケジュール 18時00分:開場・受付
18時30分~19時30分:プレゼンテーション&ディスカッション
19時30分~20時00分:交流会(軽食付)
会場 KOBE Co CREATION CENTER
(神戸市中央区三宮町1-9-1センタープラザ9階)
対象 本テーマに関心のある企業・団体関係者、行政担当者、研究者、学生の皆さま
定員 30名程度
参加費 無料(事前申込制・先着順)
申込み方法 2026年7月21日(火曜) までに以下よりお申し込みください。
https://forms.gle/XSvs1NQDdF9kWLW8A

QRコード
開催資料 チラシは以下よりダウンロードいただけます。
第19回 KOBEアカデミックトーク(PDF)

 
(一社)大学都市神戸産官学プラットフォームでは、大学の最先端研究を市民の皆さまに身近に感じていただくための対話型イベント「KOBEアカデミックトーク」を開催しています。
 第19回KOBEアカデミックトークでは、神戸国際大学リハビリテーション学部理学療法学科より、武内孝祐先生ならびに小谷将太先生をお迎えします。
 武内先生には、「ストレッチングはスポーツ障害の予防に有用なのか」と題し、スポーツ現場で広く活用されているストレッチングについて、その本当の効果を科学的視点から解説いただきます。また、小谷先生からは、「COPD患者を支える新たな呼吸リハビリテーションの可能性―『肺』だけでなく『口腔』『生活』『地域』をつなぐ多職種連携―」と題し、COPD(慢性閉塞性肺疾患)をテーマに、呼吸リハビリテーションの重要性と、地域連携による継続的支援の可能性についてご紹介いただきます。
 本プログラムでは、お二人の研究者との対話を通じて、皆さまとともに未来について考え、語り、学び合う場をつくります。「いつまでも人が動き続けられるデザインとは何か」―スポーツ医学と呼吸リハビリテーションの研究がもたらす可能性を、ご参加いただく皆さまとともに再発見してまいります。未来を形づくるヒントや新たな視点に出会える機会として、ぜひご参加ください。
 

「ストレッチングはスポーツ障害の予防に有用なのか?」

プレゼンター:武内 孝祐先生(神戸国際大学 リハビリテーション学部理学療法学科 准教授)

 スポーツ現場で広く活用されているストレッチングについて、その“本当の効果”を科学的視点から紐解きます。近年の研究成果をもとに、「どのような障害に有効なのか」「どこに限界があるのか」を分かりやすく紹介し、障害予防に有用なウォームアッププログラムの可能性を考えます。
 

「COPD患者を支える新たな呼吸リハビリテーションの可能性―『肺』だけでなく『口腔』『生活』『地域』をつなぐ多職種連携―」

プレゼンター:小谷 将太先生(神戸国際大学 リハビリテーション学部 理学療法学科 助教)

 COPD(慢性閉塞性肺疾患)をテーマに、呼吸リハビリテーションの重要性と地域連携 による継続的支援の可能性について紹介します。「肺」だけでなく、「口腔機能」「生活の質」「地域とのつながり」にも着目し多職種連携による新たなケアモデルを提案します。

プレゼンターのご紹介

武内 孝祐

神戸国際大学 リハビリテーション学部 理学療法学科

准教授 武内 孝祐 さん Kosuke Takeuchi

1989年香川県生まれ。神戸大学医学部保健学科卒業後、筑波大学大学院修士・博士課程修了。博士(スポーツ医学)。理学療法士、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー。現在は、ストレッチングやアスリートの障害予防に関する研究に加え、スポーツトレーナーとして現場支援も行っています。

小谷 将太

神戸国際大学 リハビリテーション学部 理学療法学科

助教 小谷 将太 さん Shota Kotani

京都橘大学大学院健康科学研究科博士後期課程修了。博士(健康科学)。
理学療法士として三次救急から回復期・生活期まで幅広い医療現場を経験。
専門は呼吸リハビリテーションおよび呼吸器疾患の臨床研究。
大学と医療機関が連携した継続的支援体制の構築や、地域住民の健康増進・予防リハビリへの応用に取り組んでいます。

ファシリテーター

安部 孝太郎

安部 孝太郎 さん Kotaro Abe

  • (株)NTTドコモ クロステック開発部 担当部長

2000年早稲田大学大学院理工学研究科経営システム工学修了。ドコモの法人部門、コンサル会社出向、R&D部門での新規事業開発経験を経て、2024年より現職。
経営企画部兼務の傍ら、神戸市を中心として、各地方自治体の社会課題に適応した先進技術を実装する取り組みを推進中。

Event Report

7月23日(木)第19回KOBEアカデミックトークを開催しました。 今回のテーマは「人が動き続けるためのデザイン ― スポーツ医学と呼吸リハビリテーションが支える未来」。 プレゼンターに神戸国際大学リハビリテーション学部の武内孝祐先生と小谷将太先生を迎え、筋繊維や肺などに関わる慢性疾患について、個人で取り組めることや周囲の人ができることを中心にディスカッションが行われました。

ディスカッションでは、1日にどのくらいのストレッチを行うと効果的なのか、喫煙によって引き起こされる慢性疾患(COPD)のリスクや、その影響の受けやすさにおける性差など、非常に興味深い知見が共有されました。

当日は、整体に実際に通ったにもかかわらず期待通りの結果が得られなかった原因として何が考えられるか、喫煙をやめさせたい相手にはどのように働きかけるのが効果的かなど、幅広い意見が交わされました。慢性疾患のうち予防可能なものは何か、また周囲の人をどのように巻き込んで予防モデルを構築していくかを考える、非常に有意義な機会となりました。
(学生サポーター: 濱口)

武内 孝祐

武内 孝祐さん

登壇の機会をいただき、ありがとうございました。
スポーツ現場では、障害予防を目的にストレッチングが広く行われています。しかし、ストレッチングはすべての障害を防ぐ万能な方法ではありません。私たちの研究から、ストレッチングは筋を柔らかくし、肉離れなどの筋障害の予防には役立つ一方、腱障害には明確な予防効果が認められないことが分かってきました。大切なのは、「とりあえず伸ばす」のではなく、目的や対象となる障害に応じて科学的根拠に基づき使い分けることです。今後は、筋をより効果的に柔らかくする方法、筋の硬さから肉離れのリスクが高い選手を見つける方法、さらに現場で誰もが簡便・安価に筋の硬さを測定できる方法の確立を目指します。研究成果をスポーツ現場へ還元し、選手がけがなく力を発揮できる環境づくりに貢献していきます。今回のトークが、日頃のストレッチングを見直すきっかけになれば幸いです。
小谷 将太

小谷 将太さん

慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、決して珍しい病気ではなく、高齢化の進展とともに今後ますます重要性が高まる疾患です。一方で、認知度は十分とは言えず、適切な受診や継続的な支援につながっていないケースも少なくありません。私は、患者さんをシームレスに支える地域連携体制の構築を目指すとともに、臨床現場で実際に役立つ研究を継続し、その成果を広く発信していきたいと考えています。また、若い世代や働き世代にもCOPDという病気を知っていただく「きっかけ」をつくり、予防や早期発見につながる啓発活動にも積極的に取り組んでいきます。地域や多職種との連携をさらに深めながら、読者の皆様にも有益な情報を届けられるよう、今後も研究・教育・社会実装に真摯に取り組んでまいります。

参加者の声

両先生の説明が非常に明快で、まさに「目から鱗」の連続でした。ストレッチの本当の有用性や、タバコが健康だけでなく認知症のリスクにも深く関わっていることなど、これまで知らなかった事柄が明確になり、非常に興味深く拝聴しました。

短時間ながら、非常に密度の濃い学びの時間となりました。特にグループ内での意見交換や、先生方に直接質問できる形式が素晴らしく、参加者の皆さんと関心を共有し反復して考えることで、最新の研究情報を自分自身の知識としてしっかりアップデートすることができました。

喫煙の有害性は周知されていますが、それが認知機能にまで影響を及ぼすという知見はまだ広く知られていないと感じ、大きな気づきを得られました。背景にある社会的な要因も含め、身近な健康課題を専門的な視点から捉え直す貴重な機会となりました。

毎回このアカデミックトークを楽しみにしており、今回も期待を上回る内容でした。専門家の方から直接、最新の知見を分かりやすく学べる場は非常にありがたく、今後もこのような有意義なディスカッションが続くことを心から願っています。