主催 | 産官学プラットフォーム |
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このプログラムは、組織外の人々との交流や地域社会が抱える課題に触れる機会を提供することで、参加者の視野を広げ、自己変革を促すことを目的としています。2回目となる今回は、地域・社会課題の一つ「空き家・空き地の活用」をテーマに掲げ、企業や行政の次世代リーダー候補者が参加しました。約2か月半にわたる全5回のプログラムでは、フィールドワークやワークショップを通じて地域課題の解決策について議論が行われました。プログラムで用いるデザイン思考は、ユーザーの視点に立って問題を解決する手法です。共感、問題定義、アイデア創出、プロトタイプ作成、テストの5ステップを通じて、革新的な解決策を生み出します。この手法は、ユーザーのニーズを深く理解し、創造的なアプローチで課題に取り組むため、ビジネスや社会問題の解決に広く活用されています。このようなリカレント教育の取り組みは、参加者個人のキャリア形成に寄与するだけでなく、企業や地域社会が直面する課題解決にもつながることが期待されています。
内田浩史教授 : 国立大学神戸大学大学院経営学研究科・V.School
今回の越境学習リカレントプログラムの特徴として挙げられるのは、異業種の参加者によるチーム編成、デザイン思考の実践、そして社会課題解決への応用です。デザイン思考とは、使用者の立場に立って考えるデザイナーの手法を、誰もが活用できるようにしたアプローチを指します。このプログラムを通じて私が参加者に期待しているのは、他者への共感、柔軟な発想、そしてアイデアの具現化です。特に重要視しているのは、実際に行動に移すことです。頭で考えるだけではなく、ヒアリングを行い、課題を特定し、そこからアイデアを創出し、それを実践することが重要だと考えています。また、行動することで初期の想定が誤っていたことに気づくこと自体が、大きな発見につながると感じています。そのため、「やってみよう」という前向きな姿勢が、デザイン思考を学ぶ上で最も重要だと私は思っています。
櫻田園子さん : 保険代理店 勤務
普段は営業のバックヤード業務を担当し、社内業務の効率化に取り組んでいますが、日々の業務に集中するあまり視野が狭くなりがちです。今回の越境学習では、普段とは異なるメンバーや環境で議論を重ね、新たな視点を得ることができました。相手の話を深く聞き、何を求めているかを理解するには、寄り添う姿勢や前向きな気持ちが必要だと実感しました。この経験を通じて、日常業務で忘れかけていた視点を思い出し、デザイン思考の手法を活用したいと思います。また、目先の課題解決だけでなく、5年後や10年後を見据えた広い視野を持つことの重要性も学びました。今後はその先にある目標を意識しながら仕事に取り組みたいと思います。
今回のプログラムを一言でいうと「仕事の向こう側を体験できる」
宮本晋吾さん : 損害保険会社 勤務
普段の仕事では、ゴールを決めて効率的にそこへ到達する方法を考えることが中心です。しかし、デザイン思考ではゴールを決めずに他者に共感しながらアイデアを膨らませる必要があり、頭では理解できても、実際にやってみるとすぐにプロセスを考えてしまい、難しさを感じました。また、普段接することのない方々と話す機会は非常に刺激的で、アイデアを言語ではなく絵で表現するワークも新鮮でした。この方法は本質を捉えるのにとても効果的だと感じました。今後は、自分と異なる価値観や背景を持つ人々とも積極的にコミュニケーションを取り、視野を広げていきたいと思います。
今回のプログラムを一言でいうと「異質との交流」
谷口太一さん : 垂水区役所 勤務
デザイン思考において重要なのは、実行することだと感じています。共創マインドの重要性や、意見交換しやすい雰囲気づくり、そして対話の重要性と先入観を持たないことの大切さを再認識しました。異業種交流を通じて新たな視点や考え方に触れることができ、大変貴重な経験でした。今後の業務では、多様な意見を取り入れながら企画立案を進め、対話を重視したアプローチを実践していきたいと思います。また、デザイン思考を行政業務に積極的に取り入れ、その実行を通じてその効果を示していきたいと考えています。
今回のプログラムを一言でいうと「実行するまでがデザイン思考」
2024年11月5日〜2025年1月14日(全5回)
<DAY1>オンライン
<DAY2>オンライン
<DAY3>神戸市内近隣施設
<DAY4>神戸市内近隣施設
<DAY5>KOBE Co CREATION CENTER(センタープラザ9F)
各企業、神戸市役所の次世代リーダー候補者25名程度
無料